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Robloxを遊んでいる子どもに、ある日突然「顔をカメラに映してください」「年齢を確認してください」と表示されたら、親としては少し身構えるかもしれません。

Robloxを遊んでいる子どもに、ある日突然「顔をカメラに映してください」「年齢を確認してください」と表示されたら、親としては少し身構えるかもしれません。

RobloxがEUで「非常に大規模なオンラインプラットフォーム」に指定される可能性が浮上しています。これは単なる肩書ではなく、年齢確認やチャット、広告、ゲームのおすすめ表示、保護者向け機能まで見直しを迫る制度です。日本の子どもにも影響するのか、正式指定前の現状から整理します。

CONTENTSこの記事のもくじ
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なぜゲームをするだけなのに、顔や身分証明書が必要なのか。チャットは使えなくなるのか。日本でも同じ変更が始まるのか。今回のニュースは、そうした疑問につながる話です。

2026年7月、RobloxとChatGPTが、EUのデジタルサービス法(DSA)で最も厳しい監督を受けるサービスの候補になったと報じられました。RobloxはEU域内の月間利用者数が基準とされる4,500万人を超えたとみられ、「非常に大規模なオンラインプラットフォーム」、通称VLOPに指定される可能性があります。

ただし、最初に重要な点を整理しておきます。2026年7月24日時点で欧州委員会が公開している正式な指定サービス一覧に、Robloxの名前はまだ掲載されていません。つまり、現段階では「すでに指定された」のではなく、利用者数の基準を超えたことで、今後指定される可能性が高まっている段階です。

この記事の結論

Robloxが正式にVLOPへ指定された場合、すぐにゲームが禁止されたり、日本で遊べなくなったりするわけではありません。一方で、年齢確認、子どものチャット、広告、ゲームのおすすめ表示、保護者向け管理機能について、Robloxはこれまで以上に「安全だと説明できる仕組み」を求められます。

RobloxにかかるEU規制とは何なのか

今回の中心にあるのは、EUの「デジタルサービス法」です。英語名のDigital Services Actから、DSAと呼ばれています。

DSAは、インターネット上のサービスに対して、違法なコンテンツへの対応や、広告の透明性、利用者を守るための仕組みを求める法律です。小さなウェブサービスから巨大なSNSまで、規模や役割に応じて義務が変わります。

その中でも、EU域内の月間アクティブ利用者が4,500万人以上に達したサービスは、VLOPまたはVLOSEと呼ばれる特別な監督対象に指定される可能性があります。

VLOPは「Very Large Online Platform」の略です。日本語では「非常に大規模なオンラインプラットフォーム」と訳されます。ニュースでは「超巨大プラットフォーム」と表現されることもありますが、単に会社が大きいという意味ではありません。

社会への影響が大きいため、普通のオンラインサービスよりも重い責任を負う区分です。

これまでには、Facebook、Instagram、YouTube、TikTok、X、Amazon、Temu、AliExpressなどが指定されています。2026年1月には、WhatsAppの「チャンネル」機能もVLOPに指定されました。

なぜゲームのRobloxが規制対象になり得るのか

Robloxは、単純にゲームを一本購入して遊ぶサービスではありません。

利用者がゲームや仮想空間を制作し、別の利用者がそこで遊びます。友だちと会話し、アイテムを購入し、作品をおすすめされ、広告を見ることもあります。遊び場、SNS、動画プラットフォーム、デジタル商店街が一つのサービスに重なっているような構造です。

Robloxの中には、企業が制作した体験もあれば、一般のクリエイターが制作したゲームもあります。毎日大量のコンテンツが公開されるため、運営会社が一つずつ人の目だけで確認することは現実的ではありません。

そのためRobloxは、年齢情報、ゲームの内容、利用者からの通報、自動検出、過去の行動などを使い、表示するコンテンツや利用できる機能を調整しています。

この仕組みは便利ですが、子どもに不適切なゲームが表示されないか、危険な相手とつながらないか、課金を促しすぎていないかという問題も抱えます。EUが注目するのは、個別の危険なゲームだけではありません。危険な体験へ子どもを導く可能性がある「サービス全体の設計」です。

正式指定されるとRobloxは何を求められるのか

VLOPへの指定は、罰を受けたという意味ではありません。

利用者数と社会的な影響力が大きいため、サービスの危険性を自ら調べ、対策し、その内容を外部に説明する責任が重くなるということです。

子どもに起きる危険を毎年評価する

Robloxは、サービス上でどのような「システミックリスク」が起きているかを定期的に評価する必要があります。

システミックリスクとは、一人の利用者に起きた単発のトラブルではありません。サービスの仕組みによって、多くの人へ繰り返し広がる危険です。

たとえば、過激なゲームが推薦機能で子どもへ次々に表示される。成人が未成年者へ接触しやすい仕組みになっている。人気を得るために刺激の強い表現が増幅される。課金を急がせるデザインが広範囲で使われる。こうした問題が対象になります。

EUの公式説明では、違法コンテンツだけでなく、子どもの権利、消費者保護、精神的・身体的な健康、未成年者の保護もリスク評価の対象です。

対策を実施し、効果まで説明する

問題を報告書にまとめるだけでは終わりません。

危険が確認された場合は、サービスの設計、推薦システム、年齢別の機能、通報の流れ、モデレーション体制などを見直す必要があります。その対策が本当に機能しているのかも、継続的に確認されます。

「安全対策を導入しました」と発表するだけでは足りず、どのような危険に対して、何を変更し、結果がどうなったかまで問われるわけです。

独立した監査を受ける

VLOPには、少なくとも年に一度、外部の独立した監査を受ける義務があります。

運営会社自身が「問題ありません」と判断するだけではなく、第三者が法令への対応状況を確認します。監査で改善を求められた場合は、どのように対応したかも説明しなければなりません。

研究者や当局へデータを提供する

一定の条件を満たした研究者やEU当局は、プラットフォーム上の危険を調査するため、必要なデータへのアクセスを求められます。

これはRoblox内部の個人情報が無制限に公開されるという意味ではありません。目的は、運営会社の発表だけでは見えない問題を、外部から検証できるようにすることです。

どの年齢層にどのようなコンテンツが表示されているのか。通報後にどの程度の速さで対応しているのか。危険な利用者が別のアカウントを作り直していないか。こうした問題の検証が進む可能性があります。

年齢確認は本当に厳しくなるのか

親にとって最も身近な変化は、年齢確認でしょう。

Robloxでは以前から、生年月日の登録だけで利用できる機能と、追加の年齢確認が必要な機能が分かれています。近年は、顔の映像を使った年齢推定や、政府発行の身分証明書を使う確認方法も導入されています。

ここで注意したいのは、VLOP指定そのものが「全利用者に身分証明書の提出を義務づける制度」ではないことです。

EUが求めるのは、子どもを年齢に合わないコンテンツや交流から守るために、十分な仕組みを設けることです。その方法として、Robloxが年齢確認の対象機能を増やしたり、確認精度を上げたりする可能性があります。

特に影響が出やすいのは、自由度の高いチャット、成人向けに近いコンテンツ、年齢制限のある体験、知らない利用者との交流です。

一方で、年齢確認を厳しくしすぎれば、顔情報や身分証明書を渡すことへの不安が高まります。子どもの安全とプライバシーをどう両立するかが、今後の大きな論点になります。

子どものチャットはどう変わる可能性があるのか

Robloxの安全問題で、年齢確認と切り離せないのがチャットです。

文章の内容を自動で検出しても、隠語、別の表記、ボイスチャット、ゲーム内に作られた文字や絵まで、すべてを完全に監視することは困難です。危険な相手が、別のSNSやメッセージアプリへ会話を移そうとする場合もあります。

規制強化によって考えられるのは、チャットを一律に廃止することではなく、年齢と確認状況に応じて交流範囲を細かく分ける方向です。

たとえば、年齢が近い利用者同士に限定する。保護者が許可した場合だけチャットを使えるようにする。確認が済んでいないアカウントでは自由な会話を制限する。成人と未成年者の接触を検知しやすくする。こうした対策がより強く求められる可能性があります。

ただし、機能を制限すれば自動的に安全になるわけではありません。子どもが年齢を偽って登録したり、親のアカウントを借りたりすれば、設定と実年齢がずれてしまいます。

家庭側でも、子どもの年齢を正しく登録し、保護者管理機能を設定することが前提になります。

ゲームのおすすめ表示も規制と関係する

Robloxを開くと、人気の体験や、過去に遊んだゲームに近い作品が表示されます。

これは「推薦システム」と呼ばれる仕組みです。子どもが自分で検索しなくても、次に遊ぶゲームが次々と並びます。

推薦システムは滞在時間を伸ばす一方、刺激の強いゲーム、課金を促すゲーム、似た内容の体験へ利用者を囲い込む可能性もあります。

VLOPには、推薦がどのような考え方で行われているかを説明することや、利用者のプロフィール情報に依存しない推薦方法を用意することが求められます。

Robloxにそのまま当てはめた場合、なぜそのゲームがおすすめされたのかを説明する表示や、過去の行動を強く反映しない選択肢が必要になる可能性があります。

親にとっては、チャットより見落としやすい部分です。しかし、子どもが何を遊ぶかを左右する入口として、推薦システムは非常に大きな影響を持っています。

子ども向け広告と課金はどうなるのか

DSAは広告の透明性も重視しています。

VLOPは、どのような広告を、誰に、どの期間表示したのかを確認できる広告リポジトリーを公開する必要があります。未成年者の個人データを使ったターゲティング広告にも厳しい制限があります。

Robloxには、一般的なバナー広告だけでなく、企業が制作したゲーム体験、ブランドアイテム、ゲーム内イベントなどがあります。子どもにとって、それが広告なのか遊びなのか分かりにくい場合があります。

今後は、企業による宣伝であることをより明確に表示する、年齢に応じて広告体験を制限する、広告の配信基準を外部から確認できるようにするといった対応が進む可能性があります。

ただし、DSAのVLOP指定がRobuxの課金そのものを禁止するわけではありません。

問題になるのは、子どもの判断力を利用して購入を急がせたり、広告であることを隠したり、利用者の個人情報を使って過度に狙い撃ちしたりする仕組みです。

Robloxはこれまで何もしてこなかったのか

今回の規制報道だけを見ると、Robloxが安全対策をまったく行ってこなかったように感じるかもしれません。しかし実際には、同社はすでに複数の対策を進めています。

年齢に応じたコンテンツ成熟度の区分、保護者アカウントとの連携、利用時間や支出の管理、交流機能の制限、年齢推定技術などです。EUのDSAに基づく透明性レポートも公開しています。

重要なのは、「機能が存在すること」と「実際に子どもを守れていること」は別だという点です。

設定が分かりにくければ親は使えません。年齢確認を回避できれば制限は働きません。通報しても対応が遅ければ、被害を防げません。

VLOP指定による監督強化は、対策の数を増やすだけでなく、その対策が現実に機能しているのかを検証する圧力になります。

なぜ今、Robloxへの監視が強まっているのか

Robloxは子どもに人気があるからこそ、各国の規制当局や児童保護団体から厳しい目を向けられてきました。

問題になっているのは、暴力的・性的な表現を含む体験への接触、成人と未成年者の交流、不適切なチャット、詐欺、過度な課金、広告とゲームの境界の分かりにくさなどです。

一つひとつは以前から存在した問題です。しかし、Robloxの利用者数と社会的な影響が大きくなるにつれて、「問題が起きたら削除する」という個別対応だけでは不十分だと考えられるようになりました。

危険なコンテンツがなぜ表示されたのか。危険な利用者がなぜ子どもへ接触できたのか。なぜ通報前に検知できなかったのか。サービスの構造まで調べる考え方に変わっています。

今回のVLOP指定をめぐる動きは、その延長線上にあります。

EUの話なのに日本の利用者にも影響するのか

法律が直接適用されるのは、基本的にEU域内で提供されるサービスです。そのため、日本のRoblox利用者にEUの法律がそのまま適用されるわけではありません。

それでも、日本に影響が波及する可能性はあります。

Robloxのような世界共通のプラットフォームでは、地域ごとに完全に別のシステムを維持するより、安全機能の一部を世界へ展開したほうが効率的な場合があります。

年齢確認、保護者管理、通報機能、広告表示、コンテンツ区分などは、EU向けに改善されたあと、他地域にも導入される可能性があります。すでにRobloxは、年齢確認や保護者向け機能を複数の地域で共通化しています。

一方、EUだけで提供される設定や、地域限定の利用条件が増える可能性もあります。そのため「EUで変わるなら日本も必ず同じになる」と断定はできません。

現時点で日本の親が注目すべきなのは、Robloxが正式に指定されるかどうかだけではなく、その後に発表される年齢確認、チャット、広告、保護者管理の変更内容です。

親が今すぐ確認しておきたい設定

規制の正式決定を待たなくても、家庭で確認できることはあります。

登録年齢が正しいか確認する

実年齢より上で登録されていると、本来は制限されるはずのコンテンツや交流機能を利用できる場合があります。

子どもが自分でアカウントを作った場合は、最初に生年月日が正しく登録されているか確認したほうがよいでしょう。

保護者アカウントを連携する

Robloxの保護者向け機能では、利用時間、毎月の支出、コンテンツの範囲、交流設定などを管理できます。

すべてを禁止するための機能ではありません。家庭のルールを、アプリ側の設定にも反映させるための仕組みです。

チャットの相手と内容を話題にする

設定だけで、すべての危険を防ぐことはできません。

知らない人から別のSNSへ誘われた。無料でRobuxをもらえると言われた。個人情報や写真を求められた。こうした出来事を子どもが隠さず話せる関係のほうが、強い安全装置になります。

課金額だけでなく、購入を促す仕組みを見る

月額の上限を決めるだけでなく、どんな場面で欲しくなったのかを一緒に確認すると、ゲーム内の販売手法も見えてきます。

期間限定、残り時間、友だちが持っている、買わないと先へ進みにくい。子どもが急いで買いたくなる理由には、ゲーム側の設計が関係している場合があります。

「規制対象になったから危険」と考えるのは早い

RobloxがVLOPに指定される可能性があるという話を、「EUが危険なゲームに認定した」と受け取るのは正確ではありません。

VLOPは、違反企業のブラックリストではありません。利用者数が非常に多く、社会へ与える影響が大きいサービスに、追加の責任を求める区分です。

一方で、指定されたから安心とも言えません。

監査や報告の義務が増えても、危険な利用者や不適切なコンテンツが完全になくなるわけではありません。年齢確認にも誤判定やプライバシーの問題があります。自動検出が強くなれば、問題のない会話まで制限される可能性もあります。

規制は安全を完成させる魔法の壁ではなく、運営会社に改善と説明を続けさせるための仕組みです。

まとめ:変わるのは年齢確認だけではない

RobloxがEUのVLOPへ正式に指定された場合、最も目立つ変化は年齢確認かもしれません。しかし、本質はそこだけではありません。

子どもにどのゲームをすすめるのか。誰と会話できるのか。広告をどのように見せるのか。危険な体験をどう発見するのか。通報へどのように対応するのか。Robloxという巨大な遊び場の設計全体が、これまで以上に説明を求められます。

2026年7月24日時点では、Robloxは欧州委員会の正式なVLOP一覧にまだ掲載されていません。そのため、「EU規制で年齢確認が必ず変更される」と断定する段階ではありません。

ただ、EU域内の利用者規模が指定基準を超えたとされる以上、今後の正式発表とRoblox側の対応は、日本の家庭にとっても無関係ではありません。

親ができることは、規制が子どもを守ってくれるのを待つことではなく、登録年齢、保護者設定、チャット、課金の状態を一度確認しておくことです。大きな法律の話を、家庭の画面一枚まで引き寄せる。そこから安全対策は始まります。

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スマートフォンからAIを使ってRobloxのゲームを作る新機能については、Roblox Studioはスマホで使える?AIでゲームを作れる新機能を解説でも紹介しています。

主な参考資料

※本記事は2026年7月30日時点の公開情報をもとにしています。RobloxのVLOP指定状況や機能変更は、今後の欧州委員会およびRobloxの正式発表によって更新される可能性があります。

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